用語集

闇金融

読み仮名:やみきんゆう

闇金の手口、闇金の深みに嵌らないための対処法

事業を開始する時、運転資金が足りない時に資金を調達しますが、その際に担保を要求されることなく、気軽に資金を貸してくれる金融業者があることをご存じですか?
しかし、実はその中には闇金と呼ばれる金融業者が存在しています。ここからお金を借りると、必ず支払いに窮します。今回は、闇金のことを詳しく知り、深みに嵌らないようにするのが目的です。

100万円の借入が1年後には3000万円になる暴利の仕組み

闇金とは、国に金融業として登録をしていない金融業者です。国の監視が無い以上、法外な利息をとっています。
法律の上限は、年利20%付近ですが、闇金では通常「トイチ」という10日で1割の利息を取っています。しかも、元金から生じた利息を次の元金に組み入れる「複利方式」をとっています。これを年利に換算すると3000%になってしまいます!
具体的な例で考えてみましょう。
例えば、100万円を1年間借りる場合です。10日目で利息と合わせて、110万円になります。次に20日目の時点では、10日目の110万円に利息1割がかかってきます。つまり、110万円と11万円で121万が借入額です。これを続けていくと、1年後には借入金が約3000万円まで膨らむのです。

電話、チラシ、紹介などあらゆる所に闇金業者の勧誘の魔の手が…

銀行や消費者金融などがお金を貸したがらない人を、闇金は主な顧客にしています。例えば、金融機関のブラックリストに入っている多重債務者や、担保が無いが急な資金が必要な事業者などです。
そして融資の勧誘の手口は、チラシ、電話、紹介、新聞広告など非常に多岐にわたっています。また、闇金業者間で、多重債務者リストと呼ばれる資料が売買されています。そのリストに従って電話営業をしていくと、高確率で融資できるからです。また、ある資金繰りが苦しい経営者に紹介された経営コンサルタントが、実は闇金業者だったという話もあります。

借りてしまった場合、脅された場合は第三者に必ず介入してもらう

いざ闇金からお金を借りてしまい、取り立てが来た場合どうすればいいでしょうか。この場合、公的機関、専門家に連絡して助けを求めましょう。
例えば、危害を加えると脅迫されている場合は、警察に相談です。具体的には、生活安全課、暴力団組織に詳しい組織犯罪対策課に助けを求めます。110番に電話をかけても、適切な課を紹介してくれます。
また、弁護士に依頼をして介入してもらうことも重要なポイントです。弁護士に相談すると「闇金から借りたお金は、1円も返済しなくて大丈夫です」とアドバイスを受けます。これは、民法90条という条文を根拠にしています。違法な契約はそもそも存在しない、無効であるという内容です。闇金は、法律の上限を超える利息をとる、違法な契約です。従って、違法な契約に基づく借入金は返済しなくてもいいという理屈です。

返済に追われて、最後は自分の生命保険で清算するという悲しい結末を聞いたことがあります。そうならないために、正しい情報を持ち、警察や弁護士に相談しましょう。

関連情報